今回はシーズニングとは何か?どうやってするのか、注意点を紹介していきます。
先日購入した100均の鉄板を使ってシーズニングの手順を説明していければと思います。
そもそもシーズニングって?
「シーズニング」とは鉄製のフライパンや鍋、鉄板などの錆びや焦げ付きを防ぐために「酸化被膜」を張り、「油膜」でコーティングする作業になります。
また、鉄製のフライパンや鍋、鉄板などはメーカーにもよりますが、販売時に錆びないようにワックスがコーティングされております。「シーズニング」でこのワックスを落とさないとワックス臭が食品に移ってしまう場合があります。(製品によってはワックスを落とす作業が必要のないものもあります。)
「シーズニング」が必要なものとしてよく聞く具体的な製品名としては、スキレットやダッチオーブン、鉄製フライパン、鉄板などを利用するにあたって実施が必要です。
また、「シーズニング」という言葉はシーズニングスパイスをさす場合もあります。シーズニングスパイスとはハーブやスパイス、塩などを混ぜ合わせた調味料のことをさします。
S&Bから出ている上の写真のような商品があるのですが、これがシーズニングスパイスにあたります。
シーズニングに必要なもの
洗剤
↑写真はamazonの商品リンクになっております。
最初にワックスを落とす際に使います。特に指定はありませんので普段使われている洗剤を利用ください。
スポンジ
↑写真はamazonの商品リンクになっております。
最初にワックスを落とす際に使います。特に指定はありませんので普段使われているスポンジを利用ください。
オリーブオイル
↑写真はamazonの商品リンクになっております。
オリーブオイルは鉄板表面をコーティングをする際に必要になります。ほかの油でもいいですが、塩分が入っているバターやマーガリンは失敗しますので避けてください。
キッチンペーパー
↑写真はamazonの商品リンクになっております。
洗った際の水分を拭き取ったり、オリーブオイルを鉄板表面に塗る際に使用します。
トング
↑写真はamazonの商品リンクになっております。
熱した鉄板を持ち上げたり移動させたりする際に必要になります。特に熱を均等に与えるためにコンロの上で鉄板を移動させる際に役に立ちます。
カセットコンロ
ガスコンロでは安全装置がついているため熱を持ってくると火が自動で弱くなり、そのまま過熱を続けると止まってしまいます。そのため、火力を安定させるためにカセットコンロなどが必要になってきます。
くず野菜
くず野菜は鉄板をシーズ二ングする際、最後に鉄板の上で焼き鉄板自体の鉄臭さを抑えるために使います。
シーズニングの手順
ワックスを落とす
まずは鉄板を熱しコーティングを浮かしてからスポンジと洗剤を使って鉄板を洗っていきます。この工程は表面にさび止めとしてもともとコーティングされているワックスを落とす工程になります。写真は柔らかいタイプのスポンジで洗っていますが、片側が荒いスポンジがついているものでこすることをお勧めします。
空焼き
洗った後キッチンペーパーでよく水を切ってから空焚きをします。この工程は「酸化被膜」を作る工程になります。
空焚きでは特に何もつけずに焼いていきます。この際ある程度の火力を維持しながら、またムラがでないようにトングなどで場所を移しながら空焚きをしていきます。
またポイントとしてはガスコンロではなくカセットコンロなどで実施することをお勧めします。キッチンなどのガスコンロでは熱を持つと火を切ってしまったり安全装置がついておりある程度の火力を保つことができないためカセットコントなどを使って空焚きをすることをお勧めします。
ちなみに③までガスコンロでやってっ見ましたがそれ以上進めることができずカセットコンロに移しました。
・ムラが出ないようにトングで移動させながらまんべんなく熱する。
①空焚き前は下の写真のような色です。
②少しずつ茶色くなってきます。
③徐々に青みがかってきます。
④加熱を続けるとどんどん青色になってきます。
⑤その後加熱を続けると青色が徐々に鼠色に変化していきます。
⑥ここまでくれば空焚きが完了です。
オリーブオイルを塗る
空焚きが終わると続いてはオリーブオイルを塗って加工をしていきます。
キッチンペーパーにオリーブオイルをつけ、鉄板の表面に塗っていきます。この際オリーブオイルを薄く均一に塗ることがポイントになります。オリーブオイルを塗った後は鉄板を熱し「油膜」を作っていきます。熱した後は手で触れる程度まで冷まし、再度同じ工程を進めていきます。
この工程は4,5回程度根気よく繰り返し行うことが必要になります。
・工程を4,5回根気よく繰り返す
①下の写真はオリーブオイルを塗っている写真です。これは2回目の作業に入っています。
②下の写真は3回目完了時点です。
③5回する実施すると下の写真のようになりこの工程が完了です。
野菜くずを炒める
この工程は鉄板自体の臭みをとる作業になります。
野菜の切れ端など捨てるような部分を鉄板に油をひき炒めます。こすることによって調理の際の鉄臭さを抑えます。
最後にもう一度オリーブオイルでコーティング
野菜くずを炒め終わった後は冷まし、最後にオリーブオイルを再度塗って完了です。
鉄フライパンやスキレットなどもともと黒いものは?
鉄フライパンで黒いものは「黒皮(ミルスケール)」でおおわれていたり、ここで紹介しているシーズ二ングにあたる加工がすでにされているものもあります。それぞれについている説明書の確認をして下処理をするようにしてください。
また、スキレットは「酸化被膜」の上から「炭化被膜」でおおわれているため色が黒くなっております。こちらは長く使うためにシーズニングを実施する必要があります。
※黒皮(ミルスケール):鉄板を生成するときに出来る酸化被膜の事
失敗する原因・対応
失敗の代表としてはオリーブオイルの塗りすぎによる焦げやムラがあげられます。
対処方法としては二つあります。
- やすりや金だわしなどで油膜を一度落とし再度処理しなおす
一度作った油膜を除去し再度油膜を張りなおす方法です。ただ、一度張った油膜をはがすのは非常に大変です。
- オリーブオイルを使った油膜を作る処理を引き続き継続する
ムラができてしまったとして継続して油膜を張る作業を繰り返すとムラがきえる場合もあります。
ただ、ムラがあったところで特に使用上問題はないです。気になる方はやり直しもしくは、ムラが消えるまで油膜を作る処理を繰り返してください。
普段のお手入れ
調理完了後お湯などで汚れを落とし、鉄板にオリーブオイルを軽く引き火にかけながら全体になじませます。不要なオリーブオイルは捨て、冷ました後は湿気から守るために新聞でくるんで保管するようにしましょう。
まとめ
今回は100均の鉄板を使ったシーズニング方法の紹介でした。
シーズニングは鉄板や鉄フライパン、スキレットやダッチオーブンなどを長く使っていくために必要な処理になります。もちろん、製品によってはすでにシーズニングがすでにされている製品や必要のないコーティングをされているものもありますのできちんと製品説明書を確認するようにしましょう。
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