本記事ではタープ泊のやり方について徹底的に1~10までご紹介しています。
一般的にソロキャンプの際は小さいソロテントを使ってキャンプをするイメージがあり、タープ泊のようにタープだけで寝泊まり含めてするのは少し不安があるかもしれません。
そんな不安を解消すべく、本記事では下記内容についてまとめております。
- タープ泊の魅力から必要なアイテムの情報
- タープ泊におすすめのタープの選び方
- タープ泊のデメリットとその対策
- タープ泊について押さえておきたいノウハウ
タープ泊とは?
タープ泊とはタープのみを使ってキャンプをするスタイルのことを指します。少し具体的に言うとタープを使ってシェルターを作り、その下で寝泊まりをします。
基本的には一般的なキャンプと特段やることは変わりませんが、テントを使ったキャンプと違い、プライベート空間の確保の難しさや虫などの影響を受けやすい面はある物の、より自然を近くに感じながらキャンプを楽しむことができるキャンプスタイルと言えます。
初めてのキャンプには向きませんが、一般的なテントを使ったキャンプよりもさらに自然を感じながら楽しみたい方におすすめのスタイルです。
ちなみに、タープの一般的なイメージとしては車やテントに合わせて張り、屋根として使うイメージがあるかと思います。
タープ泊の魅力
タープ泊の魅力について以下3点ございます。
- 大自然を感じられる
- 荷物が少なくて済む
- 野性味あふれるキャンプを楽しめる
大自然を強く感じられる
タープ泊ではすべての時間を過ごす中で非常に自然を強く感じることができます。
テントを使わないスタイルのため寝る時も含めて常に自然の中に身を置いているような状態になります。夜寝る前も外の景色や星を見ながらラムることができ、また、朝起きた時も目を開けるとすぐに大自然が視界に入ってきます。
荷物が少なくて済む
キャンプをされる方はよくご存じかと思いますが、テントはそれなり大きな荷物になります。ソロ用のテントでかなりコンパクトなものもありますが、圧倒的にタープ一つ持っていく方が荷物が少なくなります。
タープを設営する際にはポールももちろん必要になりますが、木がはえているキャンプ場などであれば、はえている木に結び付けるなどしてタープをはることでそのポールすらももっていかずにシェルターを作成することができますので、持っていくものが減り非常に荷物がコンパクトになります。
野性味あふれるキャンプが楽しめる
魅力の中で一番目に書いた「自然を強く感じることができる」という点に通じていますが、自然を強く感じられるからこそサバイバル色の強いキャンプスタイルになっています。
私はキャンプは「足りないを楽しむ」ものだと思っています。上の写真のようなブッシュクラフトのようなスタイルでキャンプをする際にタープ泊をチョイスすることで、現地の環境に合わせて足りないものを補いながらどういったシェルターを作成するかというところも楽しめますし、雰囲気もテント泊より良いものになると思います。
また、キャンプ場でタープ泊をすると少し玄人感をを出せます。(私自身初めてキャンプ場でタープ泊を昔見たときすごい!玄人だ!と思いました。)
たくさんのバリエーションの張り方を楽しめる
タープ泊は一枚のタープを使ってシェルターを作るスタイルのキャンプになります。
そのため、張り方についてはほぼ無限大といってもいいほど自由度が高く、多くの種類の張り方が存在しております。本ブログでも張り方については紹介しておりますが、すべてを紹介できているわけではないと思います。
》タープ泊のタープの張り方はこちらタープ泊をおすすめしたい人
タープ泊は下記のな方にぜひ挑戦してみてほしいキャンプスタイルです。
- ソロキャンパー
- 軍幕キャンパー
- キャンプスタイルにマンネリを感じているキャンパー
ソロキャンパー
まずおすすめしたい方としてはソロキャンパーです。
タープ泊は基本複数人でするスタイルではないです。複数人で実施する場合も大きいタープを使って多くても2人、もしくはグループソロキャンプという形になります。
そのためソロキャンプを普段からされている方におすすめです。
軍幕キャンパー
次に挙げるのは軍幕キャンパーです。
軍幕を愛するキャンパーはワイルドで野性味あふれるキャンプスタイルを好む傾向があります。タープ泊も先ほど魅力のところにも記載している通り野性味あふれるキャンプが楽しめるためおすすめです。
軍幕とは、実際に各国の軍でテントとして利用されていた幕のことを指します。
軽量でワイルドなスタイルでキャンプを楽しむことができ、一部界隈で人気が出ております。
キャンプスタイルにマンネリを感じているキャンパー
最後におすすめしたいのは現在のキャンプスタイルにマンネリを感じているキャンパーに向けてです。
はじめてキャンプをした時は非常にドキドキした気持ちになると思いますが、やはり何度もキャンプをしているとマンネリ化してくる人もいると思います。
そこでスタイルを大きく変えて楽しむという目的でタープ泊にチャレンジするのも非常におすすめです。
タープ泊の荷物
タープ泊はあまり複数人で実施しないですし、もしグループでタープ泊をする場合でも基本的に一人一つタープを準備することが多いです。
ここでは以下2つの観点でご説明いたします。
- 最低限必要なアウトドアギア
- あると快適になるアウトドアギア
※薪や炭、食料のような消耗品は除いています。
最低限必要なアウトドアギア
タープ泊をする上で最低限必要なアイテムは下記になります。
あると快適になるアウトドアギア
快適なタープ泊をするために必要なアイテムは下記になります。
快適にタープ泊を楽しむアイテムも重要ですがとにかくシンプルに最低限のアイテムでタープ泊に挑戦するのも一つの醍醐味です。
タープ泊の際に必要な荷物については詳しくは下記記事でまとめておりますので、もし気になる方は読んでみてください。
》タープ泊のパッキング!荷物を詰める前に 確認必要なギア・あると便利なギア紹介
タープ泊向けのタープの選び方とおすすめのタープ
タープ泊向けのタープの選ぶ基準
タープ泊向けのタープを選ぶ際の基準が3点あります。
- ループの数
- 形状
- 耐水圧
ループの数
様々な形状の張り方をするためにもループの数は19個以上は欲しいです。
ループとは、タープの端や中心についている輪っか状の帯のことを指します。
役割としてはポールの上部やガイロープとタープを接続するために用いられます。
形状
形状は様々な張り方ができる「レクタタープ」がおすすめです。
レクタタープは「レクタングル:長方形」から名称がとられております。特徴としては長方形もしくは正方形の形をしたタープになります。
また、サイズは3m x 3m以上は最低限ほしいところです。
耐水圧
タープ泊自体雨に弱いスタイルですが、雨の中宿泊することを考えるとテントの基準と同じ耐水圧3000mm以上あるとある程度安心できます。
耐水圧とはテントに水が浸みこむのを防ぐ性能を表す値(単位:mm) のことです。 1cm四方上で何mmの高さまで生地から水が漏れずに耐えられるかであらわされます。
・形状はレクタタープがおすすめ
・サイズは3m x 3m以上は欲しい
・耐水圧は300mmあると安心
おすすめタープ4選
DD Hanmmocks/DD Tarp 3x3
おすすめのタープはDDタープです!非常に有名どころではありますが、豊富な種類の張り方もできるので非常におすすめです。
サイズバリエーションも豊富でループも19個ついており、非常にバリエーション豊かな張り方を楽しむことができます。形はスクエアで正方形のものや長方形のものもあります。
AquaQuest/GUIDE LIGHTWEIGHT TARP
Aquaquestのタープも非常に有名なタープになります。
非常に高い耐水圧性と布地の頑強さが特徴となります。耐水圧は5000mmあり、このシリーズの中でもDEFENDERというシリーズは耐水圧20,000mmという驚異の数値となっておりとにかく悪天候に強いタープとなっております。
PAAGOWORKS/NINJA TARP
PAGGOWORKSのNINJATARPはタープを上から見ると手裏剣のような形になっているところから由来しているそうです。
サイズは2.8mx2.8mでループが21か所ついています。公式ホームページ上でも30種類の張り方の提案がなされており、非常にバリエーション豊かな張り方でタープ泊を楽しむことができます。
下のリンクからNINJATARPの詳細確認いただくことができます。
Bush Craft Inc./オリガミタープ
ブッシュクラフト株式会社が販売しているオリガミタープも有名どころです。
子のタープはスクエアの形をしておりループが25個ついています。サイズも3mx3mと3mx4.5mの2種類展開あるようです。名前の由来はその名の通り折り紙のような感覚で設営やそのシミュレーションができるというところからきているそうです。
ここでは3つピックアップして紹介しておりますが、下記記事にてタープ泊におすすめのタープ7選や選ぶ基準について詳しく紹介しておりますので良ければご覧ください。
》タープ泊におすすめ!シェルターにしやすいタープ7選紹介(2022年2月版)
タープ泊の注意点と対策
タープ泊をする際には、自然をより感じられるキャンプスタイルであるからこそどうしても悩まされる点がございます。
- 雨に弱い
- 寒さに弱い
- 風に弱い
- プライベート空間の確保が難しい
- 蚊やアブなど虫に刺されやすい
それぞれに対して対策をご紹介いたします。
雨に弱い
タープなのでもちろん降ってくる雨を防ぐことができますが、問題なのが大雨が降った時などに地面にできてしまう水たまりです。タープ泊では床部分が直接地面になってくるので、タープを立てる場所が少しくぼ地などになっているとタープの下が水たまりなんてことがざらにあります。
タープをたてる場所を注意するのはもちろん、大雨が予想される場合などは荷物を準備する際にコットを準備しておき地面から距離をとって寝れるようにしておくなど対応が必要になります。
・雨の時は最低限コットをもっていき状況に応じて現地で対応!
タープ泊の際の雨対策については下記記事で詳細記載しておりますので良ければご参考にしてください。
風に弱い
タープ一枚でするタープ泊は風に対しても弱い部分があります。
テントももちろん影響を受けますが、強い風で下からまくられるとテントに比べて崩れてしまう可能性が非常に高いです。特にフルクローズできない張り方はより影響を強く受けます。
対策としては、強風が予想される場合はタープ泊をやめてしまうというのも選択肢の一つですが、フルクローズできる張り方でできる限り高さが出ない張り方を選択することがポイントになります。
・できる限り高さが出ない張り方を選択する!
タープ泊の際の風対策については下記記事で詳細記載しておりますので良ければご参考にしてください。
寒さに弱い
タープ泊は非常に寒さに非常に弱いです。
テントなどであればダブルウォールタイプで外気が入りづらいようになっていたり、タープで作ったシェルターだとどんなに頑張ってもどうしても隙間風など入ってくるのでどうしても寒くなります。
「フライシート」と「インナーテント」の二重になっているテントの構造のことを指します。
寝袋をしっかりしたものを使うなどして対策が非常に重要になってきます。
タープ泊の際の寒さ対策については下記記事で詳細記載しておりますので良ければご参考にしてください。
》快適なタープ泊を楽しむために! タープ泊の寒さ対策について
プライベート空間が作りずらい
気にならない方には関係ありませんが、タープ泊では周りからの視線が気になる方には少し大変かもしれません。
タープ泊はテント泊のように完全に閉じた空間を作るのが少し難しくなります。外からの視線などを感じてしまうこともあると思いますで、少し抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。
もちろんフルクローズすることのできる張り方などもありますので、完璧ではありませんが、ある程度外からの視線などを遮り対応することもできます。
タープ泊のプライベート空間の確保方法については下記記事で詳細記載しておりますので良ければご参考にしてください。
蚊やアブなど虫に刺されやすい
タープ泊はほぼ外の空間になりますので虫対策が非常に重要になってきます。
テント泊と違いフルクローズできるような張り方をしたとしてもどうしても隙間ができてしまいます。そのため、冬場は気にしなくてもいいですが、夏にタープ泊をする場合はどうしても虫との闘いが発生します。
蚊取り線香をたいたり、虫よけスプレーを使ったり、睡眠時は蚊帳など準備しておくことで快適なキャンプに繋がります。
下の記事でタープ泊の際の虫対策まとめておりますので詳しく気になる方は見てみてください。
タープ泊の際のタープの張り方
タープ泊の際のタープの張り方としては多くの種類があります。
大きく張り方を2つに分けたときには「フルクローズできる張り方」と、「フルクローズできない張り方」の2種類があります。
フルクローズとはタープを張る際に出入り口部分を閉じることができる張り方を指します。
フルクローズできる張り方
フルクローズできる張り方としては下記のような張り方があります。
フルクローズできない張り方
フルクローズできない張り方としては下記のような張り方があります。
季節ごとでみる「張り方」を選ぶ際のポイント
タープ泊の張り方は季節によって変えることをお勧めします。冬場はフルクローズできる張り方を、夏場は風がうまく通るような張り方をすることである程度快適さを確保することができます。
春や秋に関しては夏、冬どちらの張り方もできるのでおすすめです。
下の記事でDDタープ3x3を使った張り方まとめておりますので参考にしてみてください。
》【DDタープ3x3張り方】図解つき!おすすめ張り方20パターン紹介
タープを張るのに覚えておきたいロープワーク
タープ泊においてロープワークを利用するシーンとしては主に2つあります。
- タープとガイロープを接続する
- ペグとガイロープを接続する
ロープワークといえばかなりの種類があり、覚えないといけないものもたくさんあると思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、実際には「ふた結び」一つだけ覚えておけば、ほぼほぼ対応することができます。
ふた結び
特徴
ふた結びとは「TWO HALF-HITCHES(トゥー・ハーフ・ヒッチズ)」とも言いロープの長さを調整することができる結び方です。
・自在結びの陰に隠れているが、同じ機能でこちらの方が結ぶのが簡単
結び方
以下①~⑥の手順に沿って結ぶことができます。
また、下記記事にて詳細説明しておりますので気になる方はご覧ください。
タープのメンテナンスについて
タープ泊終了後のメンテナンス
タープはテントと同じように利用後はしっかりと乾かしてから収納することが重要です。
タープ泊で一泊した翌日はキャンプ場の地面の日当たりの良いところにタープを広げてしっかりと乾かし、その際にタオルなどで汚れなど拭いてから収納するとおすすめです。
タープに穴が空いてしまった時の対応方法
タープ泊をしているどんなに気を付けていても下記のような場面でタープに穴をあけてしまうことがあります。
- 焚き火の火の粉が飛ぶ
- 枝などに引っ掛ける
- ペグなどが刺さってしまう
そんな時にはリペアシートを使って穴の補修をすることができます。
■補修を行う手順(リペアシートを使った方法)
リペアシートを使った穴の補修は下記4STEPで簡単に可能です。
STEP1:傷/穴部分をきれいに拭く
STEP2:適切なサイズにリペアシートをカット
STEP3:表面にリペアシートを張り付ける
STEP4:(必要に応じて)裏面にもリペアシートを張り付ける
詳しい補修方法については下記よりご覧ください。
初めてのタープ泊が不安な方は...
何度もタープ泊していればソロでも問題ないですが、やはり初めてのタープ泊は不安な方もいらっしゃると思います。
そんな方におすすめの方法が2つあります。
- グループソロキャンプでタープ泊
- CAM P RISMサポートサービスを利用
グループソロキャンプでタープ泊
「グループソロキャンプ」とは読んで字のごとくグループでソロキャンプで実施することです。
複数人でのキャンプですが、各々がソロキャンプの準備をし、焚火や調理、準備といったことを自分の分だけ行います。その中でたまに友人と会話をしたり、お酒を飲んだりしながら各々自由に時間を過ごします。
そのため、ソロキャンプの自由さを残しつつ周りに何かあった時に助けてもらえるメンバーがいるので安心してタープ泊を楽しむことができます。
CAM P RISMサポートサービスを利用
CAM P RIZMではソロキャンプに不安がある方向けに支援サービスを提供しております。キャンプ当日も含め、日本キャンプ協会所属キャンプインストラクターの資格を持つZENがリモートでサポートいたします。
- メール相談(無料)
- 1on1オンラインキャンプ相談(値段:1,000円(税込)/30分)
- キャンプ当日のリモートサポート(値段:5,000円(税込))
※メール以外にもブログ記事へのコメントやSNSも無償ですので気軽にご相談ください。
オンラインサポートサービスの詳細は下記よりご覧ください。
まとめ
ソロキャンプにおけるタープ泊の方法、魅力、注意点について紹介いたしました。
私は基本DDタープ3x3を使ってタープ泊を楽しんでおります。それ以外にもヘキサタープなどでももちろんタープ泊は楽しむことができます。
これまでタープ泊をしたことがなく、興味があるけどこれまでしたことがないという人はぜひこの記事を参考にタープ泊に挑戦してみていただけると嬉しいです。
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